卒業論文の書き方が分からず、何から始めたらいいか悩んでいませんか?
「構成ってどう作るの?」「例があればもっと分かりやすいのに…」といった不安を抱えている方も多いはずです。
本記事では、卒論の基本的な構成や書き方のポイント、さらには具体例やテンプレートも紹介します。
卒業論文を書くときの大まかな流れ
卒業論文を書くときは、いきなり書き始めるのではなく、事前にしっかり準備をすることが大切です。
準備をしっかり行うことで、卒論は格段に書きやすくなります。
ここでは、スムーズに進めるための大まかな流れを説明します。
テーマの設定
まず、どのテーマについて書くかを決めます。
興味があることや、自分が得意な分野をテーマにすると取り組みやすくなります。
例えば、「地元の歴史」や「環境問題」など、具体的で絞り込んだテーマが良いでしょう。
テーマが広すぎると調査が大変になるので注意してください。
>>誰でも簡単に卒業論文のテーマを決める方法はこちらの記事で詳しく解説
調査方法・研究方法の決定
テーマが決まったら、次はどのように調べるかを考えます。
以下のような方法があります。
- アンケートやインタビューを行う
- 文献や論文を読む
- 実験や観察をする
自分のテーマに合った方法を選びましょう。
例えば、地域の人にインタビューをするなら、質問内容を事前に準備する必要があります。
必要な参考文献やデータを集める
調査や研究に必要な文献を集めたり、実際に調査や研究を行ってデータを集めていきます。
参考文献は、本やインターネット、図書館などを活用しましょう。
利用した参考文献をメモしておくと、後で執筆するときに便利です。
考察や分析をする
集めたデータや情報をもとに、自分の考えをまとめます。
たとえば、「このデータから何がわかるのか?」や「どんな結論が導き出せるのか?」をじっくり考えます。
考察が卒論の中心部分になるため、丁寧に進めましょう。
執筆する
最後に、卒論の構成に沿って文章を書きます。
一般的な構成は以下のようになります。
- 表紙や目次
- 序論(テーマや目的の説明)
- 本論(調査結果や考察)
- 結論(まとめや感想)
1章ずつ書いていくと整理しやすいです。
また、書いた後に見直すことで、ミスを減らせます。
- テーマの設定(先行研究
- 調査方法・研究方法の決定
- 必要な参考文献やデータを集める
- 考察や分析をする
- 執筆する
いきなり論文を書き始めるのではなく、必要な準備をしてからだと書きやすくなる。
卒業論文の構成テンプレ
卒業論文の構成は、ただの順番ではありません。
それぞれの章に「何を書くべきか」「どのように書けば良いのか」が明確に決まっており、これを理解することで卒論作成がグッと楽になります。
本記事では、序論から結論、謝辞や参考文献まで、具体的にどんな内容を盛り込めば良いのかの構成テンプレート形式で解説します。
このテンプレートを参考にすることでスムーズに執筆を進められますよ。
1章 序論で書くべきこと
序論は、卒業論文の最初に読まれる部分であり、読者に「この論文で何を伝えたいのか」を理解してもらうための重要なパートです。
ここでは、以下の内容を中心に書きましょう。
テーマの背景や動機
まず、なぜこのテーマを選んだのかを説明します。
たとえば、「地域の観光業に興味があり、具体的な課題を調べたいと思った」「環境問題に関心があり、自分の研究で新しい視点を提案したいと思った」など、個人的な動機やテーマの重要性を伝えると良いです。
問題提起
次に、テーマに関連する課題や問題点を明確にします。
例えば、「少子高齢化が進む中、地域コミュニティの活性化が課題となっている」など、具体的な問題を示しましょう。
この部分で読者に「確かに解決が必要だ」と納得してもらうことがポイントです。
研究の目的
テーマや問題に対して、この論文で何を明らかにしようとしているのかを説明します。
たとえば、「地域の観光客を増やすための新しいアイデアを提案する」や「データ分析を通じて環境問題の解決策を示す」など、目的を具体的に書きます。
論文の構成概要
最後に、この論文がどのような流れで進むのかを簡単に説明します。
たとえば、「第2章では調査方法を説明し、第3章で結果を分析します。最終章では、得られた結論とその意義について述べます」など、全体の見取り図を示します。
2章 本論で書くべきこと
本論は卒業論文の中心部分で、調査や研究の結果、考察を詳しく説明する章です。
ここでは、具体的なデータや分析を使いながら、自分の主張を説得力をもって伝えます。
本論の内容は、以下のポイントに分けて書くと分かりやすくなります。
研究や調査の方法を説明する
本論の最初では、どのような方法で研究や調査を行ったのかを説明します。
具体的には以下のような内容を含めると良いでしょう。
- 調査方法: アンケートやインタビュー、実験、データ収集など
- 調査対象: 誰を対象にしたのか(例: 地域住民、学生、企業)
- 手順: どのように進めたのか(例: 「全10問のアンケートを100人に実施」)
この部分は読者に信頼感を与えるためにも、できるだけ具体的に書くことが大切です。
結果を整理して示す
次に、調査や研究で得られた結果を分かりやすくまとめます。
箇条書きや表、グラフなどを使うと、視覚的に理解しやすくなります。
調査結果の例
- アンケートで「地域イベントに参加したい」と答えた人は75%。
- インタビューから「イベント内容が魅力的であれば参加する」との意見が多かった。
結果を淡々と記載し、読者に「どんなデータが得られたのか」を明確に伝えましょう。
結果をもとに分析・考察する
最後に、得られた結果をどのように解釈するかを考察します。
「結果から何が分かったのか」「どんな新しい視点が得られたのか」を自分の言葉で説明します。
例えば、調査結果を「地域住民はイベントに興味があるが、情報提供が足りていない」と分析するなど、データに基づいて論理的に考察します。
3章 結論で書くべきこと
結論は、卒業論文を締めくくる重要な部分です。
ここでは、本論で述べた調査や考察を簡潔にまとめ、全体を通じて何を伝えたかったのかを再確認します。
読者に「この論文の意義」をしっかり伝えるために、以下のポイントを押さえましょう。
研究の結果を簡潔にまとめる
最初に、本論で得られた重要な結果を一言でまとめます。
例えば
「調査結果から、地域イベントの参加者が増えるためには、SNSでの情報発信が有効であることが分かった。」
「実験の結果、新しい方法でのエネルギー効率が従来より20%高いことを確認した。」
結論部分では、細かいデータや詳細な考察は省略し、ポイントだけを述べることが重要です。
研究の意義を述べる
次に、自分の研究がどのような価値や意義を持つのかを説明します。
例えば
「この研究は、地域活性化のための具体的な施策を示す一助となる。」
「この結果は、今後のエネルギー政策に新しい方向性を与える可能性がある。」
研究の成果が社会や分野にどのように役立つかを強調することで、論文全体の意義が伝わります。
今後の課題や展望を提案する
最後に、自分の研究で解決しきれなかった課題や、今後の研究の方向性について述べます。
例えば
「今回の調査対象は若年層に限られていたため、今後は高齢者を対象とした調査も必要である。」
「より多くのデータを収集することで、分析の精度を向上させることができる。」
これにより、読者に「この研究はさらに発展できる」という印象を与えられます。
謝辞で書くべきこと
謝辞は、卒業論文の最後に書く感謝の言葉の部分です。
自分の研究や論文作成を支えてくれた人々へのお礼を記します。
具体的には以下のような内容を含めると良いでしょう。
- 指導教員への感謝:「研究の方向性を丁寧に導いてくださり、感謝しております。」
- 協力者への感謝:「アンケートやインタビューに協力してくれた皆様、本当にありがとうございました。」
- 家族や友人への感謝:「研究中に支えてくれた家族や友人にも深く感謝しています。」
参考文献で書くべきこと
参考文献は、論文を書く際に参考にした本や記事、データの出典を一覧にまとめる部分です。
ここは正確さが求められるため、形式に従って記載しましょう。以下は具体例です。
- 本の場合:「著者名. 本のタイトル. 出版社名, 出版年, 引用したページ番号.」
- ウェブサイトの場合:「著者名または運営者名. ”記事のタイトル”.ウェブサイトのタイトル.出版年, URL, (参照 閲覧日)」
記載漏れがあると信用を失う可能性があるので、使った資料は必ずリストアップしてください。
付録で書くべきこと
付録は、本文には直接関係しないが、補足情報として役立つ資料を載せる部分です。例えば:
- アンケート用紙のサンプル
- 調査データや写真
- 詳細な計算や分析結果
付録は読者の理解を深めるために役立つので、必要に応じて追加しましょう。
付録を使う際は、本文中で「付録参照」と記載すると分かりやすくなります。
書き方は分かったけれど、もっと簡単に卒論を終わらせたいという場合には、こちらの記事も読んでみてください。
>>短い時間で楽に卒論を完成させるための重要なポイントとは?
卒業論文の書き方!構成テンプレや例も紹介!のまとめ
卒業論文を書くためには、事前準備と構成の理解が重要です。
まず、テーマ設定と調査方法を明確にし、必要な参考文献やデータを集めます。
構成は「序論」で背景や目的を示し、「本論」で調査や考察を詳述し、「結論」で結果をまとめ、意義や今後の課題を提示します。
また、謝辞で感謝を述べ、参考文献や付録で信頼性を補強することも大切です。
本記事で紹介したテンプレートや具体例を活用して、分かりやすく説得力のある卒業論文を完成させましょう