卒業論文の「はじめに(序論)」を書くのは、初めての人にとって大きな悩みですよね。
「どう書けばいいのか」「何を盛り込むべきなのか」と迷ってしまう方も多いはず。
この記事では、簡単で分かりやすく卒業論文の「はじめに」の書き方を解説します。
「はじめにのテンプレート」や例文も紹介します。
卒業論文のはじめに(序論)とは?どんな内容を書けばいいのか?
卒業論文の「はじめに(序論)」は、読者が論文を読む上でのガイドのような役割を果たします。
この部分では、卒業論文全体の背景や目的を簡単に説明し、読者に「この論文が何を扱っているのか」を理解してもらうことが大切です。
分量としては、卒業論文全体の1~2割以下に抑え、簡潔にまとめましょう。
「はじめに」に盛り込むべき主な内容は以下の4つです。
- 研究背景
- 問題提起
- 研究目的
- 仮説と研究方法
これらを意識して「はじめに」を書くことで、読みやすく説得力のある論文のスタートが切れます。
簡潔でありながら重要なポイントを押さえることを心がけましょう。
卒業論文のはじめに(序論)の書き方・テンプレート
ここでは、卒業論文の「はじめに(序論)」のわかりやすいテンプレートと書き方を紹介します。
ポイントは、「背景」「問題提起」「研究目的」「仮説と研究方法」の順で書くことです。
研究背景
研究を始めたきっかけや、なぜこのテーマが重要なのかを説明します。
たとえば、社会的な問題や学問的な課題を挙げて、「なぜこのテーマに取り組む必要があるのか」を明確にしましょう。
例: 「地球温暖化が進む中で、再生可能エネルギーの重要性が高まっています。しかし、発電効率やコストの課題が依然として残っています。」
問題提起
研究テーマの中で解決すべき課題や疑問を提示します。
「何が問題なのか?」を具体的に示すことで、読者の関心を引きつけます。
例: 「特に風力発電では、発電効率が天候に左右されやすいという課題があります。この課題を克服するための新しい解決策が求められています。」
研究目的
研究を通じて「何を明らかにしたいのか」を伝えます。
ここでは、目標やゴールを具体的に書くことで、研究の意図をはっきりさせましょう。
例: 「本研究では、風力発電の効率向上を目的に、新しい発電技術の可能性を探ります。」
仮説と研究方法
仮説がある場合はそれを述べ、どのような方法で研究を進めるのかを簡単に説明します。
具体的なアプローチを書くことで、読者に研究の全体像が伝わります。
例: 「風力タービンの設計を変更することで発電効率が向上するという仮説を立て、シミュレーションと実験データの分析を行います。」
書き方は分かったけれど、もっと簡単に卒論を終わらせたいという場合には、こちらの記事も読んでみてください。
>>短い時間で楽に卒論を完成させるための重要なポイントとは?
卒業論文のはじめに(序論)の例文(文系・理系)
卒業論文の「はじめに(序論)」を書くときは、文系と理系で書き方や内容に少し違いがあります。
それぞれの例文を紹介するので、自分の分野に合わせて参考にしてください。
文系の卒業論文のはじめに(序論)の例文
テーマ: 「日本の伝統文化と観光産業」
日本は豊かな伝統文化を持ち、その文化は観光産業において重要な役割を果たしています。しかし、観光客向けの伝統文化の提供が形式化しており、本来の価値が十分に伝わっていないという課題があります。本研究では、京都を例に挙げ、伝統文化の活用方法が観光客の満足度や文化理解に与える影響を調査します。また、伝統文化が現代社会でどのように保護され、発展できるかについても考察します。この研究を通じて、観光と文化保存のバランスを探ることを目的とします。
理系の卒業論文のはじめに(序論)の例文
テーマ: 「再生可能エネルギーの効率的な活用」
地球温暖化やエネルギー資源の枯渇が進む中、再生可能エネルギーの普及が急務となっています。しかし、太陽光発電や風力発電には発電効率の課題があり、現状では化石燃料を完全に代替することは難しい状況です。本研究では、風力発電における新しいタービン設計の可能性を探り、その効率性を実験とシミュレーションを用いて検証します。この研究を通じて、持続可能なエネルギー社会の構築に向けた一助となることを目指します。
文系は読者に興味を引くような社会的な話題や具体例を盛り込み、理系は研究の方法論やデータ分析の視点を意識して書くとよいでしょう。
この例文を参考に、自分の研究に合った「はじめに」を作成してください。
卒業論文のはじめに(序論)の書き方のまとめ
卒論の「はじめに(序論)」は、研究の背景や目的を簡潔に説明し、読者に論文の全体像を伝える重要な部分です。
以下のポイントを押さえて書きましょう。
- 背景: 研究テーマの社会的・学問的な重要性を説明する。
- 問題提起: 現状の課題や解決すべき疑問を具体的に述べる。
- 研究目的: 研究で何を明らかにするのかを明確にする。
- 仮説と研究方法: 仮説や研究の進め方を簡潔に紹介する。
全体の1~2割以下の分量に抑え、簡潔かつ具体的にまとめることがポイントです。
文系・理系に応じて書き方を調整し、論文の流れをスムーズにする「導入部分」を目指しましょう!