卒業論文でアンケートを使いたいけれど、「どうやって集めればいいの?」と悩んでいませんか?
なかなかアンケートが集まらない時もあるかもしれません。
アンケートの集め方は、対象者の選び方や質問内容によっては工夫が必要です。
この記事では、アンケートの作成から効果的な集め方まで、具体的な方法をわかりやすく解説します。
読み進めれば、効率よく信頼性のあるデータを集められるようになるので、卒論の質もぐっと上がりますよ。
卒業論文のアンケートの集め方
卒業論文のアンケート集めは、データの信頼性や回答数を左右する重要なプロセスです。
どのような方法を選ぶかによって、得られる情報の質も大きく変わります。
今回は、卒業論文のアンケートの集め方でよく使われている手法をわかりやすく紹介します。
あなたに合った方法を見つけて、効率よくデータを集めてみませんか?
セルフ型アンケートツールを使う
セルフ型アンケートツールは、Web上で自分で設計したアンケートを簡単に配信し、回答を集める方法です。
例えば「Surveroid」や「formrun」などのツールは、学生や個人の研究者に向いています。
ここでは、セルフ型アンケートツールのメリットとデメリットについて説明します。
メリット
・低コストで利用できる
通常の調査会社に依頼すると数十万円かかる場合もありますが、セルフ型ツールなら数千円から数万円で始められ、学生にとって経済的です。
・アンケート作成と集計が簡単
マウス操作で直感的にフォーム作成ができ、リアルタイムで回答結果が自動集計されます。また、データをExcelなどにエクスポートできるため、手軽にデータ整理が可能です。
デメリット
・集計や設計の手間がかかる
調査会社と違い、アンケート設計や集計のスキルが必要です。
設問の順序や内容を工夫しなければ、回答者が混乱したり、回答を得にくくなったりするリスクがあります。
・サポートが限られる
多くのセルフ型ツールにはサポートがついているものの、調査会社ほど専門的なサポートを得ることは難しいため、特に複雑な統計解析や特定層へのアプローチが必要な場合は対応が難しいことがあります。
セルフ型アンケートツールは、自分で設計・集計を行いたい方や予算を抑えたい学生におすすめの手法です。
友人や知人などの周囲の人に頼む
卒業論文のアンケートを集める方法として、友人や知人など周囲の人に協力をお願いするのは、もっとも身近で手軽な方法です。
ここでは、友人や知人に頼むメリットとデメリットについて説明します。
メリット
・回答数を集めやすい
友人や知人は気軽に協力してくれることが多いので、急いでアンケート結果を集めたいときに便利です。
特にSNSやメッセージアプリを使えば、簡単に多くの人に依頼できます。
・回答率が高くなる
親しい人に頼むと、通常よりも回答率が高くなりやすいです。
協力したい気持ちがあるため、無視されにくく、回収のリスクが少なくなります。
・柔軟な対応が可能
回答のペースや質問の修正など、依頼中でも調整がしやすい点も大きな利点です。
追加の質問が出てきた場合や、回答に関する相談を直接できるのも強みです。
デメリット
・バイアスがかかりやすい
友人や知人に頼むと、回答が偏ってしまう可能性があります。
同じ世代や似た考えの人が多く、客観的なデータとしては不十分になることも。
信頼性のあるデータが必要な場合は、注意が必要です。
また特定の対象をターゲットにしたアンケートを集めることは難しいです。
・依頼しづらさがある
親しいとはいえ、依頼を重ねると「迷惑では?」と気を使う場面もあります。
特に長めのアンケートの場合、時間を取らせるので、何度もお願いするのが難しくなりがちです。
・回答の質にばらつきが出やすい
気軽に答えられる反面、真剣に取り組んでくれない場合もあります。
質問内容によっては、表面的な回答しか得られないことがあり、データの質にばらつきが生まれるリスクも考慮しましょう。
友人や知人への依頼は、短期間で手軽に回答を集めたいときに向いていますが、偏りや依頼しにくさもあるため、他の方法と組み合わせるのがおすすめです。
SNSを活用する
SNSは、多くの人に向けて短時間でアンケートを広められる強力な手段です。
X(Twitter)、Instagram、Facebookなどを使うことで、普段交流のない人々からも回答を集められる可能性が高まります。
ここでは、SNSを使ったアンケート収集の具体的な方法と、メリット・デメリットを説明します。
SNSを使ったアンケート収集の具体例
・X(Twitter)で拡散
X(Twitter)は、リポスト機能によってアンケートを一気に広められるのが強みです。
アンケートリンクとともに「卒業論文のため、協力お願いします!」と投稿し、友人やフォロワーにリポストを依頼することで、多くの人にリーチできます。
ハッシュタグを付けると、同じテーマに関心のある人の目にも留まりやすくなります。
・Instagramのストーリー機能
Instagramでは、ストーリーにアンケートリンクを貼り付けたり、質問内容をストーリーフォームに載せたりして、気軽に回答を募ることができます。
さらに、視覚的に目を引くデザインにすると、閲覧者の興味を引きやすくなります。
・Facebookのグループ機能
Facebookの特定のグループに参加している場合、そのグループ内でアンケートを依頼するのも一つの手です。
たとえば、「学生コミュニティ」や「趣味のグループ」などに投稿すると、興味のある人たちから協力が得やすくなります。
SNS活用のメリット
・拡散力が高い
SNSを通じて多くの人にアプローチできるため、短期間でたくさんの回答を集めやすいです。
・多様な属性の回答が得られる
普段接点のない世代や地域の人々からの意見も集まるので、データの幅が広がります。
SNS活用のデメリット
・回答の信頼性が低くなることも
匿名で回答されるため、正確さに欠ける回答や、いたずら目的の回答が含まれる可能性があります。
・ターゲットを絞りづらい
SNSで広範囲に拡散すると、特定の年齢層や趣味を持つ人に的を絞るのが難しくなる場合もあります。
SNSを活用することで、より多くの回答を効率的に集められますが、対象者の偏りや回答の質には注意が必要です。
他の方法と併用し、バランスを取ると効果的です。
調査会社に依頼する
調査会社に依頼する方法は、アンケートのデータを確実かつ信頼性高く集めたい場合に適しています。
プロの調査会社に依頼すると、集計の手間も省け、必要な回答数や対象者に合わせたデータ収集が可能です。
ここでは、調査会社を利用するメリット・デメリットと、実際の依頼方法について説明します。
調査会社に依頼するメリット
・信頼性の高いデータが得られる
調査会社は、アンケート対象を年齢や職業、地域などの条件で絞り込んでくれるため、信頼性の高いデータを集められます。
また、回答の質が安定しているため、分析しやすくなります。
・短期間で多くの回答を集められる
自分で回答を集めるのに比べて、短期間で大量のデータを集めやすいのが特徴です。
締切のある卒業論文には時間が重要なので、スピーディに集めたい場合に適しています。
・回答集計やデータ分析の負担が減る
調査会社はデータの集計や分析のサポートも行っているため、アンケートの結果をExcelやグラフで見やすく整えて提供してくれます。
統計分析が苦手な人にも安心です。
調査会社に依頼するデメリット
・費用がかかる
調査会社に依頼するには料金が発生します。規模が大きくなると数万円から高額になる場合もあるため、学生にとっては費用面での負担が大きいかもしれません。
・自由に質問を変更できないことがある
アンケートが始まると、途中で質問内容を変更するのが難しくなります。
質問の内容や形式については、依頼する前にしっかりと決めておく必要があります。
・個別の回答が見えにくくなる場合も
調査会社から提供されるデータは集計された状態であるため、個別の回答を直接確認できないこともあります。
そのため、具体的な意見が欲しい場合には向かない場合があります。
・調査会社への依頼方法
調査会社に依頼する場合、まず複数の会社に見積もりを依頼し、予算やサービス内容を比較して決めるとよいでしょう。
オンラインで簡単に申し込める会社もあるので、利用のハードルも高くありません。
卒業論文で信頼性の高いデータが必要な場合、調査会社への依頼は効率的でおすすめです。
予算に余裕があるなら、専門のサポートを受けながら進めると、データの質がぐっと上がります。
卒業論文のアンケートを集めるときの手順
卒業論文でアンケートを行うとき、ただ質問を作って配布するだけでは、質の高いデータを集めることは難しいです。
適切な手順を踏むことで、信頼性が高く、論文に役立つ情報を効率よく集められます。
ここでは、卒業論文のアンケートを集めるとき手順を詳しく解説します。
アンケートの目的と対象者を決める
アンケートを成功させるためには、まず「何のために行うのか」と「誰に回答してもらうのか」をはっきりさせることが重要です。
この段階が曖昧だと、集めたデータが卒業論文の内容と合わなくなり、使えない結果になってしまうこともあります。
以下に、目的と対象者の決め方について詳しく説明します。
アンケートの目的を決める
・論文で知りたいことを明確にする
例えば、「若者のSNS利用と影響を調べたい」という場合、具体的なテーマを決めて「SNSが勉強への影響にどう関係しているか」を明確にすると、質問内容も作りやすくなります。
・必要なデータをイメージする
「〇〇についての意見が知りたい」「〇〇の頻度を調べたい」など、具体的にどんなデータが必要なのか考えておきます。
たとえば、「週に何回SNSを利用しているか」や「SNS利用時間が勉強時間にどれだけ影響するか」など、目的に沿ったデータのイメージを持つことが大切です。
対象者を決める
・対象者の条件を設定する
「中高生」「大学生」「社会人」など、誰にアンケートをとるのかを明確に決めます。
先ほどのSNS利用調査の場合、「高校生から大学生」と対象者を絞ると、データに一貫性が出て、論文で使いやすくなります。
・サンプル数を考える
一般的に多くの人から回答を得た方がデータの信頼性が高まりますが、必要最低限の人数で良いこともあります。
学校の授業での調査なら20?30人、信頼性が求められる場合は100人以上など、目的に応じて決めると良いでしょう。
アンケートの目的と対象者をしっかり決めておくと、その後の質問作成やデータ分析もスムーズに進められます。
卒論のテーマに合った有用なデータを集めるための第一歩です。
アンケートの調査内容を決める
アンケートを実施する際は、どんな内容を調査するのかを具体的に決めることが重要です。
調査内容が曖昧だと、回答者にとってもわかりにくく、集まったデータが論文のテーマに合わなくなる可能性があります。
以下に、アンケートの調査内容を決めるポイントを具体例を交えながら説明します。
調査内容の決め方
・卒論のテーマに関連する項目を洗い出す
たとえば、テーマが「大学生の読書習慣」なら、以下のような項目を調査すると良いでしょう。
- どのくらいの頻度で本を読むか
- 好きなジャンル(小説、漫画、ビジネス書など)
- 読書のきっかけ(学校の課題、趣味、SNSのおすすめなど)
・具体的な質問内容を考える
調査項目が決まったら、具体的な質問を考えます。
たとえば、「どのくらい本を読むか」を調べたい場合は、次のような選択肢を用意すると回答が集めやすいです。
- 週に1冊以上
- 月に1冊以上
- 年に数冊
- ほとんど読まない
・回答しやすい内容にする
回答者が無理なく答えられる内容にすることも大事です。
質問が多すぎると回答率が下がるため、必要な項目に絞りましょう。
また、選択肢が多すぎると迷ってしまうため、シンプルにまとめることがポイントです。
・数字や具体例を使う
「どのくらいの頻度で本を読みますか?」と質問する場合、数字や具体例を提示すると答えやすくなります。
例として、「1か月に1冊程度」「週に1~2回」など、具体的な基準をつけると良いでしょう。
このように、アンケートの調査内容を明確に決めることで、回答者も理解しやすく、データの質も上がります。
卒業論文で求められるデータが集まるよう、しっかりと内容を設計しましょう。
アンケートの調査方法を決める
アンケートを行う際には、どのような方法で調査を行うかを決めることが重要です。
調査方法によって、集まるデータの内容や回答者の数が大きく変わるため、卒業論文のテーマや目的に合った方法を選びましょう。
ここでは、代表的な調査方法と、それぞれの特徴を紹介します。
代表的な調査方法
・オンラインアンケート
オンラインアンケートは、ネット上で簡単に回答を集められる便利な方法です。
SNSやメールで広く拡散できるため、短期間で多くの回答を集めたい場合に向いています。
また、データが自動的に集計されるので、結果の整理が楽になります。
・紙のアンケート
学校や地域の施設で紙のアンケートを配布する方法もあります。
紙のアンケートは、高齢者やインターネットを使わない人たちにも配布しやすいのが特徴です。
たとえば、校内や図書館などにアンケート用紙を置いて協力を依頼する方法もあります。
ただし、オンラインに比べて集計に時間がかかる点はデメリットです。
・インタビュー形式のアンケート
インタビュー形式でのアンケートは、質問内容について詳しく聞きたい場合に適しています。
たとえば、少人数に対して意見や感じていることを深く聞きたい場合には、インタビュー形式が向いています。
ただし、時間がかかるため、調査対象が多い場合には不向きです。
調査方法の選び方
調査方法を選ぶときは、以下のポイントを考慮しましょう。
- 調査の対象者に合った方法を選ぶ(高校生が対象ならオンライン、幅広い年代が対象なら紙のアンケート)
- 回答を集めるスピードや手間を考える(オンラインは早く、インタビューはじっくり)
- 得たい情報の深さや具体性に応じて選ぶ(具体的な意見ならインタビュー、簡単な意見調査ならオンライン)
アンケートの調査方法を決めることで、効率的にデータを集められ、卒業論文の内容に役立つ情報が手に入りやすくなります。
卒業論文のアンケートの依頼文の書き方
アンケートを集める際に、協力を依頼する「依頼文」はとても大切です。
依頼文がわかりやすく、丁寧で、目的が明確に伝わると、回答してもらいやすくなります。
ここでは、依頼文を書くときのポイントと例文を紹介します。
アンケートの依頼文を書くポイント
・丁寧な言葉を使う
卒業論文に協力してもらうため、丁寧な言葉で依頼するのが大切です。
「お願いします」「ご協力いただけると助かります」など、感謝の気持ちを伝えましょう。
・アンケートの目的を明確に伝える
何のためにアンケートを行うのかを簡潔に説明しましょう。
たとえば「高校生のSNS利用について研究しています」といったように、研究内容が分かると、回答者も安心して協力できます。
・所要時間や回答方法を伝える
回答にかかる時間や、どうやって回答するのかを事前に伝えることで、回答のハードルが下がります。
所要時間が短い場合は「5分ほどで終わります」など、具体的に書くと良いです。
・個人情報の扱いについても記載する
回答者が安心できるように、「個人情報は厳重に管理します」「回答内容は匿名で利用します」など、情報の扱いに関する説明を加えます。
卒業論文のアンケートの依頼文の例文
件名:卒業論文のアンケートへのご協力のお願い
はじめまして。○○大学○○学部の○○と申します。現在、卒業論文のため「高校生のSNS利用について」研究を行っています。この研究を進めるにあたり、みなさまのご意見や利用状況を知ることが必要です。
つきましては、以下のアンケートにご協力いただけないでしょうか。所要時間は約5分で、簡単な選択肢に答えていただく内容です。お忙しい中とは存じますが、ご協力いただけると大変助かります。
アンケートリンク: [リンクをここに挿入]
締切:〇月〇日まで
個人情報の取り扱い:本アンケートは匿名で実施し、いただいた回答は卒業論文の作成以外には使用いたしません。
何卒よろしくお願い申し上げます。
○○大学○○学部 ○○(名前)
このように、依頼文は短くても必要な内容がきちんと入っていれば、回答者に安心感を与え、協力してもらいやすくなります。
卒業論文のアンケートの集め方のまとめ
卒業論文のアンケートを効果的に集めるには、手順に沿って計画を立てることが大切です。
まず、アンケートの目的や対象者を明確にし、調査内容を具体的に決めます。
そして、調査方法を選び、SNSやセルフ型ツール、調査会社など、対象や予算に合った方法で実施しましょう。
依頼文では、丁寧な言葉で目的や回答時間、個人情報の扱いについて明記し、協力をお願いするのがポイントです。
計画的に進めることで、信頼性のあるデータを効率よく集められます。