「卒論の新規性って、どう出せばいいの?」と悩んでいませんか?
卒業論文を書くとき、新しい視点やアイデアが求められると知っていても、「自分には無理かも」と不安になることもありますよね。
でも、実は「新規性」は特別な発見だけではありません!
この記事では、新規性の基本的な考え方や、誰でも取り組みやすい出し方を解説します。
この記事を読むことで、無理なく卒論に新規性を加えられるヒントが得られるでしょう。
卒業論文における新規性の意味とは?
卒業論文における「新規性」とは、他の研究や情報にない新しいアイデアや視点を加えることです。
しかし、「新規性」と聞くと、「自分だけの発見がなければいけない」と思うかもしれません。
実は、新規性は必ずしも「今までに誰も考えたことがないこと」を意味しません。
卒業論文の新規性で大切なのは「自分の頭で考えているか」です。
それを示すことができれば、新規性はクリアしたと言えるでしょう。
具体的には以下のような方法で新規性を出すことができます。
・視点を変える
同じテーマでも、違う角度から見直すことで新たな発見につながります。
たとえば、地元の歴史について調べるなら、「若者の視点」や「観光客の視点」で見直すと新しい発見があるかもしれません。
・既存の研究をまとめ直す
他の人の研究を参考にしながら、自分なりのまとめ方や解釈を加えることも新規性とされます。
たとえば、色々な論文を読み、全体を比較した上で「自分の意見」を付け加えると、オリジナリティが生まれます。
・特定の事例に絞る
広いテーマではなく、具体的な事例や地域などに絞ると、独自性が生まれやすくなります。
たとえば、「日本の観光地」ではなく「地元の観光地」に絞ると、その地域ならではの視点が出てきます。
卒論で新規性を出すのは難しく感じるかもしれませんが、こうした方法を取り入れることで、無理なくオリジナリティを加えることができます。
卒業論文での新規性の出し方
卒業論文に新規性を出すには、どのようにアプローチすればいいのでしょうか?
「自分には特別な発見なんてできない」と不安になるかもしれませんが、実は既存の研究を活かしながらも新しい視点を加えるだけで十分に新規性を示すことができます。
この章では、卒業論文での新規性を出すためにすぐに取り組める具体的な方法を詳しく紹介します。
先行研究への批判的アプローチ(不備や疑問を突く)
先行研究に批判的なアプローチを加えることで、新しい視点を生み出すことができます。
批判的アプローチとは、他の研究で見落とされている点や不十分な部分、解決されていない疑問点を見つけ出し、自分の論文で補ったり、新たな視点を加えたりする方法です。
以下のようなポイントを意識して、批判的に分析してみましょう。
・調査範囲や対象に不備がないか確認する
先行研究が特定の地域や年齢層などに限定されている場合、その調査範囲が適切かを考えてみましょう。
例えば「10代の若者のスマホ依存」をテーマにした研究があれば、「地域による違い」や「20代以上でも同様の傾向があるか」といった点を調べることができます。
調査範囲が広がることで、従来の結論を補完することができ、オリジナリティが生まれます。
・研究方法に問題はないかを見つける
先行研究のデータの取り方や分析方法に偏りがないかを確認し、別の方法で検証できるか考えましょう。
たとえばアンケートを使った研究が主流なら、インタビューを通じてより深い意見を集めたり、他の方法でデータを取り直したりすることで、新たな見解が見えてくることもあります。
・先行研究に残された疑問点や未解決の課題を掘り下げる
先行研究では触れられていない部分や、結論が曖昧なところを見つけて、その部分を自分の研究で明らかにすることで新規性が生まれます。
たとえば、ある研究が「運動が学力に影響を与える」と結論づけているなら、「どのくらいの運動量が学力向上に有効なのか」といった細かい部分を掘り下げることで、独自の視点を加えられます。
批判的アプローチは、他の研究者が気づかなかった疑問を見つけ出し、それを自分の卒業論文で明らかにする方法です。
批判的視点を持つことで、従来の研究を深め、自分なりの新規性を出すことが可能です。
先行研究への独自視点の追加
先行研究に独自の視点を加えることで、新規性を出すことができます。
独自視点とは、既存の研究を基にしつつ、自分ならではの考えやテーマを盛り込んで発展させる方法です。
独自視点を加えるためには、以下のようなポイントを意識すると効果的です。
・自身の経験や興味を反映させる
たとえば、「SNSが若者に与える影響」に関する先行研究があるとします。
そこに「学生の学習意欲にどう影響しているか」という自分の興味を加えてみることで、新たな切り口を作ることができます。
自分が興味を持っている視点を加えると、さらに深い考察ができ、読み手にとっても新鮮な内容になります。
・先行研究にない観点から分析する
ある研究が「スマホ利用時間と睡眠時間の関係」をテーマにしている場合、「勉強効率への影響」や「日常生活でのストレスレベルへの影響」など、別の観点を追加することが可能です。
別の側面から分析を行うと、元の研究とは異なる結果が得られ、新しい発見につながります。
・異なる文化や時代背景を取り入れる
先行研究が特定の地域や時代に基づいている場合、その研究結果を他の文化や時代背景に当てはめて考察すると、独自の見解が生まれます。
たとえば、「昭和時代の教育と今の教育の違い」や、「海外の教育と日本の教育」を比較して考えると、オリジナリティが高まります。
独自視点を加えることは、既存の研究をただそのまま使うのではなく、「自分ならではの考え方を反映させる」ための重要な方法です。
こうすることで、他の研究にはない新しいアイデアが生まれ、卒業論文に新規性が出せるようになります。
先行研究の調査方法の変更
先行研究と同じテーマを扱っても、調査方法を変えることで新しい視点や発見が生まれ、新規性が出せます。
調査方法の変更とは、データの集め方や分析の仕方を工夫して、従来の方法とは異なるアプローチを試みることです。
以下のポイントを参考に、調査方法を変える方法について考えてみましょう。
・アンケートからインタビューに変更する
たとえば、先行研究がアンケートで「学生のストレスについて」調査している場合、インタビューに切り替えることで、より深い意見を聞き出すことができます。
アンケートでは得られなかった本音や背景を知ることで、結果に新しい要素が加わり、独自の結論にたどり着くことができます。
・観察や実験を加える
データやアンケートの結果だけでなく、観察や実験を行うことで、客観的なデータが得られます。
たとえば、「運動が気分に与える影響」について調べる際、実際に何人かに運動してもらい、その後の気分の変化を観察すると、新しいデータが得られ、先行研究にはない具体的な結果を示せます。
・データの集め方や対象者の変更
たとえば、先行研究が「大学生」を対象に行ったものであれば、「高校生」に対象を変えてみると、年齢やライフスタイルの違いが結果に反映され、別の結論が得られるかもしれません。
対象者を変えることで、研究テーマに新しい要素が加わり、さらに広い視点での考察が可能になります。
・調査期間の延長や変更
たとえば、1週間で行った調査を1カ月間続けて行うと、結果の変化や新たな傾向が見えてくることがあります。
また、季節や時期を変えて調査すると、人の行動や考え方の違いがはっきりする場合もあります。
このように調査方法を変えることで、従来の研究にはなかった新しいデータや結論が得られ、卒業論文に新規性を加えることが可能です。
先行研究に対して当時なかった新しい理論を使う
先行研究が行われた時にはなかった新しい理論や考え方を取り入れると、卒業論文に新規性を出すことができます。
特に、研究が数年前に行われたものであれば、その後に生まれた理論や新しい考え方が出ている場合があります。
それらを使って、従来の研究結果を見直すことで、新しい発見や解釈を加えられます。
以下のような方法で新しい理論を使うことが考えられます。
・新しい心理学の理論を取り入れる
たとえば、「人間の動機づけ」についての先行研究があったとします。
そこで、最近注目されている「自己決定理論」を使って再解釈してみると、従来の考え方とは異なる視点で動機づけの分析ができます。
このように、新しい心理学の理論は、行動や感情の理解を深める手助けになります。
・最新の社会学理論で見直す
あるテーマに関して、過去の研究が「社会的な背景」を基にした考察であれば、現在流行している「ダイバーシティ理論」や「ポストコロナ時代の社会変化」などを使って、今の時代に合った考察ができます。
例えば、「SNSの利用動向」を分析する場合、現在の社会環境や新しい価値観を反映させると、より現代的な見解が得られます。
・最新の技術やデジタル理論を用いる
「デジタルマーケティング」の研究において、昔の理論が主流だったなら、近年注目されているAI(人工知能)やビッグデータ分析の理論を用いて新しいアプローチができるかもしれません。
例えば、顧客の行動予測にAIを取り入れることで、精度が高いデータが得られ、従来の研究にはない新しい結果に繋がることもあります。
新しい理論を取り入れることは、先行研究にはなかった視点や分析手法を使って、さらに深い理解や新しい結果を得るための効果的な方法です。
卒業論文の内容をより豊かにし、現代にマッチした論文に仕上げることができます。
新規性のない卒業論文はダメ?のまとめ
卒業論文で新規性を出すことは、オリジナルな視点や価値を生むために重要です。
新規性を出す方法として、先行研究の不備や疑問点を突く「批判的アプローチ」、独自の視点を追加する、調査方法を工夫する、新しい理論を用いるなどの手法があります。
新規性は必ずしも大発見である必要はなく、既存の研究を違う視点で深掘りしたり、今の時代や自分なりの工夫を加えることで生まれます。
こうした工夫で、無理なく卒業論文に新規性を加えることができます。